橋本市教育委員会学校教育課
橋本市人権教育基本方針
平成19年3月30日
橋本市教育委員会

 国連は、二度にわたる大戦の反省から、1948年に世界人権宣言を採択しました。それ以降も、多くの人権に関する国際規約の採択や決議がなされてきました。1994年には、「人権教育のための国連10年行動計画」が提起され、2004年には「人権教育のための世界計画」が採択されるなど、世界中のあらゆる人権侵害をなくすため、現在も取組が進められています。
 わが国においても、日本国憲法を施行して半世紀余、憲法が保障する基本的人権の確立に向け、各種の法律や制度の整備を進め、人権が尊重される社会の実現に向けて、様々な取組がなされてきました。
 
また、和歌山県では、人権を尊重する社会づくりのため、同和問題解決への取組がその先導的な役割を果たしてきました。その長年にわたる同和教育の成果を生かし、人権が尊重される社会を築いていこうとする人間の育成をめざし、平成17年に「和歌山県人権教育基本方針」を策定し、人権教育を推進しています。
 本市においても、同和教育の取組が先駆的取組として人権教育の推進に大きな役割を果たしてきました。また、市民の努力によってこれまで積み上げられてきた同和教育の理念や実践、啓発活動の成果を人権教育の重要な柱として位置づけ、諸施策の推進も図られてきました。人権尊重の機運の高まる中、平成13年に、「人権教育のための国連10年橋本市行動計画」、平成14年には「橋本市人権尊重の社会づくり条例」が制定されました。そして、平成17年には「橋本市人権施策基本方針」の策定、さらに、平成18年には「人権擁護都市宣言」に関する決議がなされるなど、人権尊重の精神と実践力を身につけた市民の育成をめざし、人権教育・啓発を推進してきています。
 
しかしながら、わが国においては、女性、子ども、高齢者、障害者、同和問題、アイヌの人々、外国人、HIV感染者やハンセン病患者等をめぐる様々な人権問題が、重要な課題となっています。加えて近年、プライバシーの侵害、インターネット上での人権侵害等、新たな人権問題も生じてきています。
 私たち市民は、一人ひとりの人権が尊重される社会を創っていくために、あらゆる機会や場において、人権について理解したり、人権感覚を身につけたりすることが求められています。また、自他の人権を認め合い、人権や人権問題について自ら考え、その解決に向けて積極的に行動することが大切です。

 橋本市教育委員会は、このような市民の育成をめざし、国際的な人権尊重の教育の潮流を踏まえ、国や県及び本市人権施策基本方針等に基づいた人権教育を推進するための基本方針を次のように定めます。

 基本方針

  生涯を通じて人権を尊重することを大切にし、人権についての学びを深め、よりよく生きる態度を育むとともに、人権が尊重される社会を築くために主体的に取り組んでいける市民を育てます。

(1)人権への気づきや学びについての人権教育

人権の意義・内容や具体的な人権課題についての理解を図るとともに、正しい人権感覚を育みます。

(2)豊かに生きるための人権教育

自分や他の人を大切にし、お互いの人権を認め合いながら、豊かな人間関係のもと、よりよく生きる態度を育みます。

(3)市民一人ひとりが主体となる人権教育 

人権についての正しい知識や人権感覚をもとにして、市民一人ひとりが主体となって、様々な人権課題に対し具体的な態度や行動で取り組める力を育みます。

 学びのステージ

   生涯学習の視点に立ち、それぞれの発達段階に応じて、家庭教育、幼児教育、学校教育、社会教育において相互の連携を図りながら生涯を通じて人権教育を推進する。

 家庭教育

    家庭で一人ひとりの命や人権が大切にされる教育が行われるよう、人権や子育てに関する学習機会や情報の提供を行うとともに、家族のふれあいや対話を通じて人権意識の高揚が図られるように、家庭教育支援を行う。

幼児教育

    幼児期にふさわしい生活や遊びを通じて、人権を大切にする心を育てる保育を進めるとともに、集団生活の中で、人と関わる力や共に活動する力を育て、子ども一人ひとりの特性に応じて、豊かな人間性が育まれる保育を推進する。

学校教育

    あらゆる機会や場において人権が尊重される教育環境を作り、一人ひとりが大切にされ、豊かな人権感覚や人間関係を育てる教育の充実に努める。また、児童生徒の発達段階に応じ、教育活動全体を通じて計画的・系統的に人権教育を推進する。

社会教育

    一人ひとりが自分らしく生きることができる自己の実現をめざし、人権に関する学習機会の充実を図る。また、多様な文化、習慣、価値観等を持つ人々が互いの人権を尊重し、違いを認め合い、豊かな社会生活を送ることができるよう、地域社会における人権教育を推進する。

教育行政

    4つの学びのステージにおいて、人権教育を支援・推進していくために、教育行政が基本方針の観点に立ったビジョンをもち、効果的に行われるような施策等を講じる。

    また、生涯学習の視点に立ち、それぞれがお互いに連携を図りながら人権教育の充実に向けた協働を支援する。

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